銀行融資は強気で勝ち取ろう!

あなたが起業を目指し、一番の心配は何ですか?

私が居酒屋を開業するにあたり、できるかできないかという心配よりも、

それ以前に『資金』がなかったことでした。

しかし、熱意だけはあったと記憶しています。

実を言うと、初めから資金調達ができたわけではありません。

諦めようかとも思いましたが、諦められませんでした。

なぜなら、家族4人が途方に暮れるようなことになりたくありませんでした。

5年前に「マイホーム」を購入し、幸せな生活を続けたかったのです。

今、振り返ってみて、資金調達のために必要なことをお話しします。


準備する資料

銀行をはじめ、資金を融資してくれる企業は、簡単に貸してはくれません。

なぜなら、実績もない「起業」に対して融資しても、

返済してもらえるかの『保証』がないからです。

もし、あなたが実績のある事業をしているのであれば、断れることはないでしょう。

しかし、諦めるにはまだ早い!

実績のない人が、融資をしてもらうためには、

納得させるための『経営計画の資料』を作成するしか方法はないのです。

今回は、「経営数字のプロ」から『信用』をしてもらうための『資料』について、

下記に示す必要事項について解説していきたいと思います。

〇事業内容

・物件情報 ・・・所在地、坪数、家賃など

・立地 ・・・地図

・営業作戦 ・・・宣伝方法、メニュー内容、価格など

〇事業収支計画書

・投下資本計画 ・・・開店準備資金

・資金調達と返済計画 ・・・自己資金、資金調達、返済計画

・減価償却費計画 ・・・工事費、設備などの減価償却

・売上計画 ・・・時間帯別・曜日別売上げ予測、年間予測

・要員と人件費計画 ・・・採用必要人員、給与、福利厚生など

・経費計画 ・・・経費、損益分岐点

・利益計画 ・・・年間利益、返済資金

これらの項目について、詳しく解説していきます。












資料内容の詳細


事業内容

どのような業種で事業をしたいのかを知ってもらいます。

どんな立地で営業するのかの詳細をまとめ、必ず利益が出せる道筋を説明します。


物件情報・立地

ビルの所在地階数坪数と共に、

賃貸借条件(保証金、敷金、賃料、礼金、仲介手数料など)の金額を、

一覧表にすると、分かりやすい資料が作れます。

立地については、地図、最寄り駅、乗降客数、地域の人口などです。


営業作戦

業態やターゲットとする客層、利用目的など、細かく記述します。

メニュー構成や価格帯、コース料理など。

他店との差別化を打ち出すことで、集客を狙い、

広告やホームページを制作など宣伝方法なども記述しましょう。


事業収支計画書

これが、最も重要な書類になります。

明確な数字を示し、経営計画の信憑性を訴えることが、

数字を職とする「経営数字のプロ」を納得させる最大の武器となります。


投下資本計画

実際に、開店するまでにかかる費用、

すなわち『投下資本』がどれだけ必要か算出します。

まず、店舗所得費では、保証金敷金礼金仲介手数料家賃共益費などです。

「家賃は開店してからでいいよ」などと良心的な大家さんもいますが、

本来は、工事開始時から家賃を支払うのが一般的です。

よく大家さんと話し合って、良い条件で契約しましょう。

次に、工事費ですが、設計費内外装工事費厨房設備(工事)費などです。

有線を導入したり、インターネット回線工事なども含みます。

最後に、もっとも苦労するのが開業費です。

まだ、資金を借り入れる前なので、予測で準備費用を算出しなければなりません。

食器や調理器具などの消耗備品費、レジや伝票などの事務用品費などです。

他には、従業員を募集する募集費、開店宣伝のティッシュや折込みなどの宣伝費、

試作調理で使う材料費、トレーニングに参加したスタッフの人件費、

開店前に招待パーティーを催すのであれば、その材料費など。

開店してお客様が来店してくれて、初めて「売上げ」が頂けます。

つまり、それまでに必要な費用を、全項目洗い出し、算出するのです。


資金調達と返済計画

前項で算出した「投下資本」を準備するため、自己資金借入れ資金を明確にします。

借入れ資金は、金利と何年で返済するのかを計画します。

ここでは、年度ごとに元金に対しての金利を算出しておきます。

自己資金については、融資金額の何%以上かあることが条件として、

決められている事があるので、事前調査も必要です。


減価償却費計画

建物(工事費)や設備、家具、消耗品などの減価償却費を算出し、

年度ごとの具体的な数字を把握しておきます。

減価償却資産には、有形減価償却資産無形減価償却資産があります。

例えば、飲食店の店舗は34年、給排水設備は15年、空調設備は13年です。

テーブルやイスなどの家具や什器備品なども資産です。

無形減価償却資産には、開店にかかったその他の費用が該当し、

敷金・礼金や募集費などです。

詳しくは、税務資料の「減価償却資産の耐用年数に関する省令」を参照。

これは、営業していく中では直接関係ないのですが、

経営していく上で、事業税の算出の際に関わってきます。


売上計画

まず、休日や(曜日ごとの)営業時間を決定します。

その上で、前半と後半の時間帯に分けて検討して、売上計画を立てていきます。

長時間営業の場合は、3つの時間帯に分けてもいいです。

検討する項目は、『満席率』『回転数』『客単価』です。

席数 ✖ 満席率 ✖ 回転数 = 客数

客数 ✖ 客単価 = 売上

曜日ごと(平日、週末・祝日前、日曜・祝日)に検討し、

1週間の売上計画を算出し、平均日商を算出します。

平均日商から、年間売上計画(年商)を算出します。


要員と人件費計画

営業するにあたり、必要な正社員とアルバイトの要員を検討します。

店舗の大きさやレイアウトによっても変わるので、

店舗設計の段階で、少数精鋭で営業できるように考えておくことが大切です。

まずは、ピーク時(満席時)に、何人のスタッフが必要かを検討します。

次に、アイドルタイムのスタッフ人数を決めたら、

正社員とアルバイトの必要人員数が決めやすいと思います。

また、キッチンスタッフとホールスタッフに分け、営業体制を検討しましょう。

何度も言いますが、お客様に不満を与えないサービスを提供できる、

最少人数で営業することを忘れないでください。

例えば、20坪程度の店であれば、キッチン・ホールは各1名、

ピーク時にあと1名のスタッフで営業できたら、利益を残すことができます。

人員が決定したら、各スタッフの給料(月額)を算出します。

前にもお話しした通り、社会保険で雇用者側の負担が必要な場合は、

給与額から、その金額を調べておきます。

詳しくは「厚生年金保険料額表」を参照。

それらの算出した人件費を、年間の人件費として算出しておきましょう。


経費計画

これまで算出してきた全ての経費を把握することが大切です。

実際に営業した際に、どれくらいの利益が予測できるかを明確にするためです。

また、固定費と変動費を区分することで、損益分岐点を算出しておきましょう

損益分岐点=固定費/{1-(変動費/売上高)}

損益分岐点とは、簡単に言うと、儲かるために必要な売上げの基準点です。


利益計画

これまで検討してきた項目のまとめです。

開業してから数年間の営業計画を算出し、返済計画に問題ないことを示します。

ここで大切なことは、年々売上げが上がる予測を立てることです。

つまり、成長していくために営業努力を惜しまないことをアピールしましょう。












さいごに

以上のような、計画に対する書類を、明確に提示できることが、

あなたの起業に対する『意気込み』を伝える手段になります。

ここで、手を抜くようなことがあれば、融資してはもらえません。

あなたには、何の実績もないのですから、

細かな計画書から『信用』を勝ち取らなければならないのです

「絶対、成功させる!」という気持ちで、強気でぶつかっていきましょう。

営業面では有利でも、相手は『経営数字のプロ』だということを、

忘れないでくださいね。

次回、具体的に解説したいと思います。

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